パジェロ ファイナルエディション試乗。今となってはもはや古さが魅力…
掲載 更新 carview! 写真:編集部
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本格オフロード車らしい見晴らしの良いドライバーズシートに座り、エンジンスタートボタンを探しますが見当たりません。手元のキーを見てハッと気が付き、久しぶりにキーシリンダーに差し込みます。エンジンを始動すると、まるでトラックのような力強いエンジン音が室内に響き、その音量は今どきのディーゼルとは比較にならないほど大きめ。でもなぜかどこか安心するサウンドです…。その音質と音量にパジェロらしさを感じました。
走り出すとふわっとした優しい乗り心地が印象的ですが、大きめの段差などでは「ドシン」と硬質なものを伝えてきます。これは「ラダーフレームビルトインモノコックボディ」というオフロード車らしいガッシリしたシャーシの影響と言えそうで、パジェロが本格オフロード車なんだということを思い出させてくれます。
アクセルを踏み込むと3.2Lという排気量と45.0kg-mという大きなトルクが2.3トンもあるボディを力強く加速させます。ここでも登場するのがディーゼルらしい低音を響かせるエンジンの存在感。加速とともに盛り上がるエンジン音は豪快で、やはりトラックのよう。これをうるさいと感じるか、心地よいと感じるか…。その人によって感じ方が変わりそうです。
驚いたのは素直なハンドリングと直進安定性の高さ。流石に軽快とまではいきませんが、首都高のタイトなコーナーをきれいに曲がっていきます。ただしあまりペースが速いとタイヤがヨレるのか、急にグラリとロールするので注意が必要です。そして直進安定性の高さは特筆モノ。とにかく不乱にまっすぐ走ります。ステアリングセンターがダルなのと相まって、高速での直進などは全く気を使うことがありません。陸の大型クルーザーといったところでしょうか。
気になるところはいわずもがな、2006年デビューという設計の古さでしょう。大きなエンジン音も、ふわっとした乗り味も、いかにも時代を感じるインテリアデザインも、それぞれが古さを感じさせます。一方でそこまで古さを感じさせない走行性能の高さを考えると、デリカD:5のように大改修して作り続けるのもありなのでは? とも思いました。SUVではなく「RV」と呼ばれていた頃の、良い意味でオフロード車の懐かしい味が残っています。
気にしておきたいのは、古さゆえABSやエアバッグなどは付いているものの、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備はオプション設定すらないので、気になる方は理解しておく必要がありそうです。
さてパジェロはこのファイナルエディションを含めすでに生産終了。全国の店舗在庫のみですでに8割は成約済み(7月上旬現在)とのこと。気になっている方、パジェロに思い入れのある方はぜひ今しかないチャンス。その歴史を味わってみてはいかがでしょうか?
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